序論

あおばなの花
 肥満は多くの生活習慣病発症の危険因子であり、その予防は重要な課題である。肥満の原因となる脂肪細胞の成熟化は、ホルモンや環境要因により複雑に制御されている。
 本研究では、ツユクサの栽培変種であるオオボウシバナ(青花) 由来の4種のフラボノイドに注目し、脂肪細胞の分化への影響を調べた。
 4種のフラボノイドのうち、オリエンチン(orientin)とイソオリエンチン(isoorientin)がマウス前駆脂肪 細胞の3T3-L1細胞における脂肪滴の蓄積を抑制した。また、脂肪 酸合成系遺伝子の発現やグルコース・トランスポーターである GLUT4の発現を抑制することが分かった。
 本研究から、オリエンチンやイソオリエンチンは脂肪蓄積(肥満)を抑制し、 糖尿病やメタボリック・シンドロームなどの予防・改善に役立つこと が期待できる。
グラフ

オオボウシバナ由来フラボノイドであるオリエンチンや イソオリエンチンは、脂肪酸合成抑制やグルコース取込みの低下により、脂肪滴の蓄積を抑制することが示唆された


学会論文

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オオボウシバナ(青花)由来フラボノイドによる脂肪細胞の分化抑制